肺炎にならないために

・外出から帰ったらうがい・手洗いを

・マスクをしましょう

・インフルエンザの予防接種をうけましょう

・高齢者の方は肺炎球菌のワクチン接種もお勧めします

◎ 詳しくは受付まで ◎
ホームドクター通信
2006年12月 No.14

◆年末年始・その他のお知らせ

12月になりました。早いものでもう年末です。町はクリスマスムード一色というところでしょうか。
今年もあっという間に終わってしまいました。皆様、有意義な一年でしたでしょうか。
最近、月日がたつのが本当に早く感じます。


年末年始の休診のお知らせ

12月29日(金)午前中まで。
12月29日(金)午後から1月4日(木)まで休診になります。
年始は1月5日(金)より通常診療となります。こちらでも注意しておきますが、慢性疾患で服薬中の方は薬がきれないように注意してください。


 ノロウィルスによると思われる感染性胃腸炎が流行しています。普通は生カキの摂取により感染しますが、今年は関西方面で大流行しています。どのような経路で感染がブレイクしたのかは、まだわかっていませんが、ウィルスが変異した可能性もあるようです。現在感染研などが感染経路について調べているところです。
感染力が強いので、かかった人との接触は注意し、手洗いを励行してください。普通は数日の嘔吐・下痢で軽快するようです。感染したら脱水に注意する必要があります。少しずつの水分を何回にもわけてとるようにします。



経鼻内視鏡導入しました

胃の内視鏡検査を再開しました。今度のスコープは細い径で、鼻から挿入するタイプです。
舌の付け根に接触せず挿入できるので、挿入時の不快感が少ないです。



痔核の注射療法

脱出する痔核にジオンという注射が効果的です。
現在岸和田徳洲会病院で施行していますが、来年4月を目処に当院外来で注射できるよう準備していきます。脱出する内痔核にお困りの方で、手術・入院治療をしたくない方、もう少しお待ちください。
ジオン注射が適当かどうかは診察により判断しますので、ご了承ください。



インフルエンザ予防接種

インフルエンザ予防接種しています。
忠岡町在住の65歳以上の方でしたら、1000円の自己負担で接種できます。
12月末までです。寒くなり、インフルエンザのシーズンの到来が近づいています。早めに接種してください。
一般の方の予防接種は大人2500円、子供2000円です。
予約制にしていますので、受付で申し込んでください。



今回は肺炎について書いてみました。
肺炎球菌ワクチンは関東の一部では公費負担されているそうですが、この近辺ではまだそのような動きはありません。
自費になりますが、ご希望の方は受付にお申し出ください。予約制です。





◆特集:肺炎について
















 日ごとに寒さが増すこの時期は体調を崩しやすく、風邪をひく人が増えます。
特に免疫力の弱い高齢者は風邪をこじらせて、肺炎を起こすことがあるので十分に注意が必要です。今回は肺炎の原因、治療、予防法について紹介します。
 院内肺炎、誤嚥性肺炎、慢性呼吸器疾患の急性増悪などもありますが、ここでは市中肺炎(病院外で日常生活を送っていた人に起こる肺炎)を対象にお話します。肺炎は抗生物質の発達で少なくなったような印象を受けますが、日本人の死因としては4番目でまだ多いです。大半は高齢者ですが、市中肺炎は年齢に関係なく発症します。


肺炎とは?

 肺炎とは、なんらかの病原微生物の侵入によって肺実質に急性の炎症が起こった状態のことです。一般的には、体力が落ちているときや高齢になって免疫力が弱くなってくると、かかりやすくなると言われています。
肺炎の原因となる病原微生物は、呼吸をするときに鼻や口から身体の中に侵入します。健康な人は、のどでこれら病原微生物を排除することができるのですが、風邪などをひいてのどに炎症が起こっていると、これらが素通りして肺に入ってしまい炎症をおこしてしまいます。

 ただし、風邪にかかった全ての人が肺炎になるのではなく、肺に侵入してしまった病原微生物の感染力が人の免疫力を上回った場合にだけ発症します。

 肺炎の症状としては風邪症状に加え、38度以上の発熱、咳、息切れ、痰などがみられます。高齢者の場合、食欲がない、なんとなく元気がない、など肺炎の症状がはっきりしないこともあります。


症状がある場合は?

 上記のような症状があり、呼吸数増加・呼吸音に雑音・脈が速いなどの診察所見があると、肺炎を疑ってレントゲン検査、血液検査をします。レントゲン検査で肺炎と診断されると、血液検査(白血球数、CRP)、バイタルサイン(血圧、脈、酸素飽和度、体温)、脱水の程度、意識障害の有無、などで重症度判定をします。軽症の場合、外来治療が可能ですが、高齢で脱水、血圧が低い、基礎疾患があるなどの重症例は入院治療を考えます。


治療について

治療の基本は抗生剤ですが、その選択には喀痰の検査も重要です。
喀痰検査は結果がでるまでに数日かかりますので、レントゲン像や喀痰の性状である程度の原因微生物を予想して治療を開始します。黄色や緑色の痰が出る場合は細菌性の肺炎を考え、咳は強いが、痰はあまり出ない場合、マイコプラズマやクラミジアなどの異型肺炎を考えます。細菌性か異型かで抗生剤の種類が変わってきます。飲み薬で治療する場合と抗生剤の注射で治療する場合があります。外来で治療するときは、薬の効果判定をおおむね4日でしています。


予防するには?

肺炎を予防するには、まず風邪をひかないことです。
外出から帰ったらまずうがい、手洗い。インフルエンザの蔓延している時期はマスクをするなどの予防策が必要です。
あとはインフルエンザワクチンをうつこと。65歳以上の高齢者・基礎疾患があって抵抗力が落ちている場合は肺炎の原因微生物の約半数を占める肺炎球菌のワクチンをうっておくことも勧められます。
当院では自費7000円、予約制で肺炎球菌ワクチンを接種しています。ご希望の方は受付に申し出てください。

 
 これから冬本番になります。風邪やインフルエンザの予防につとめ、風邪をひいたら無理をせず、水分・栄養を十分とって休養してください。風邪をこじらせたかな、と思ったら早めに受診して肺炎のチェックを受けましょう。

 


























◆かかりつけ患者さん募集中

 最近の医療は病気の診療だけではなく、病気の予防、早期発見、初期治療に重点が置かれています。
そのためには、「かかりつけ医」として日常的に気軽に診療や健康診断を受けることができる医院を目指すことが大切だと考えます。
当院では「かかりつけ患者」として下記に同意していただける方を募集しています。興味がございましたらスタッフまでお尋ねください。

何をしてくれるの?

かかりつけ患者になるには?

慢性疾患をお持ちで、月に一度は当院に定期的に受診される方のうち、下記の項目に同意していただける方です。
以上を納得され、書面にサインしていただける方を当院のかかりつけ患者として登録させていただきます。

現在のところ、何かあれば当院に受診される方、住民検診などを当院で受ける方はかかりつけ患者の範疇にはいれていません。風邪をひいたら、今回はあそこの診療所、次回は○○病院という方もご遠慮いただいています。

かかりつけ患者になって総合的に管理してほしいと思われた方がいらっしゃいましたらお気軽にスタッフまでお声をおかけ下さい。



◆編集後記

また11月号が発刊できませんでした。

お待ちになっていただいた方もおられ、申し訳なく思っております。

毎月の発行を目標にします。

皆様のご意見・ご感想が励みになりますので、どんどんお寄せください。

来年もよろしくお願いします。