ホームドクター通信
2008年8月 No.33

◆当院からのお知らせ

暑中お見舞い申し上げます。梅雨もあけ、暑い日々が続きます。朝は蝉の鳴き声が聞こえ、夏真っ盛りです。
体調を崩されないようにして夏を乗り切って下さい。


受付をされた方に、ご自分の診察券をホルダーに入れてお渡しし、診察・会計が終了するまでお持ち頂くことにしました。
患者さんの検査間違いがあったための改善策です。

A原B子さん、A原C子さんがおられ、A原B子さんをお呼びしたのに、A原C子さんが来られました。
A原B子さんですね、とお名前を確認しましたが、はいと言われたため間違って検査をしてしまいました。

以前から患者さんの間違いには気をつけているつもりですが、今までの方法だとこのような場合には対処できず、
対策として、診察券をご自分で持って診察室、処置、検査時に提示していただくことにしたものです。
首からかけるネームホルダーにいれてお渡ししています。ご協力よろしくお願いします。


また、診療受付時に番号札をお渡しすることにしました。以後基本的に番号順に診察室からお呼びすることになります。
後から来られた方に診察の順番を抜かれた、順番をとばされるのでいつまで待っていいのかわからない、というご意見にお答えするためです。時間予約制は引き続き採用します。また待合いで具合が悪そうにしている方は看護師がみて早く診察させていただく場合はありますのでご了承ください。

いずれも試行段階ですので、よりよい方法・ご意見があれば、スタッフまで教えて下さい。



ISO9001の継続審査が7月25日にありました。
重大な不適合は指摘されず、軽微な不適合として消毒薬の効果を検査する試薬の期限切れが一点指摘されました。
今回は職員同士でお互いを審査する内部監査の仕方がよいというgood pointをいただきました。他、特 に大きな問題はなく、ISOの継続が認証されました。書類の整備等で7月中旬バタバタしていたので、ほっとしています。
今年は焦らなくてもいいように、毎月確認作業をすることにします。
業務の改善を常に考えるべく、スタッフ・患者さんには改善提案書、不適合の報告書をなるべく多く出すようにお願いしています。当院へのご意見がありましたら、お気軽にスタッフまでお申し付けください。



特定健診を受け付けています
できれば予約の上、朝食を抜いて午前中に受診してください。
メタボリック症候群にフォーカスをあてた健診で、胸部レントゲンが無くなり、腹囲の測定が必須となっています。
慢性疾患継続治療中の方の健診は必ずしも必要はありませんが、ご相談ください。



禁煙治療も継続中です。飲む禁煙薬チャンピックスを希望される方も増えてきました。
保険治療による禁煙治療でのニコチンパッチ処方は引き続き可能です。どちらも効果があるようです。
禁煙を希望される方ご相談ください。



デイホスピスをするための療養通所介護の工事が進行中です。
大分できあがってきました。10月オープンの予定です。
工事中は何かとご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。



夏期休暇のお知らせ

8月15日から18日まで夏期休暇です。
8月23日土曜日、9月27日土曜日、10月4日土曜日、学会参加のため休診します。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。









◆特集:夏バテについて


暑い日が続きます。昨年はこの時期熱中症について書いてみましたので、
今年は夏バテ、特にエアコンの上手な使い方を書いてみます。

夏バテ(なつばて)とは夏の暑さにより現れる様々な症状です。
暑気中り、暑さ負け、夏負けと呼ばれることもあります。
語源として夏バテ自体は「夏」と「バテる」を併せて縮めたものです。
なお「バテる」とは「疲れ果てる」が語源です。



 原因

冷房の無かった時代は猛暑による体力低下・食欲不振など、
いわゆる「夏やせ」と呼ばれる症状が主でしたが、
空調設備が普及した現代では気温と湿度の急激な変化により自律神経のバランスが崩れて起こることが多いようです。
ストレスや冷房による冷え、睡眠不足、冷たいもの(ジュースやビールなど)の飲み過ぎも原因となります。
「夏バテ」という名称から夏のみの病気であると思われがちですが、気候の変化が激しい梅雨や初秋にも起こりやすくなります。



症状

主な症状は、全身の倦怠感・思考力低下・食欲不振・下痢・便秘などです。
時に頭痛・発熱・めまいを伴うこともあります。










改善と予防

エアコンの上手な使い方

高齢の方でエアコンが嫌い、という方も多いです。
在宅で訪問しても外の温度より暑い室内で過ごされているひとも少なくありません。
熱中症の予防のためにも上手にエアコンを使うようにお勧めしています。

冷房を入れる際は、体に負担がかからない様に室温と外気の差を5℃以内にするようにしましょう。
ひんやりしたお部屋に帰ってきた瞬間はとても気持ちが良いものですが、実はこれが落とし穴なのです。
体は熱い所にいると、毛穴を開いて熱を発散しやすい状態になっています。
ところが、いきなりエアコンの効いたお部屋に入ると体はすぐに反応できません。
無理に合わせようとすると、体に大変な負担がかかってしまいます。
人間が対応できる温度差は、約5℃以内と覚えておきましょう。


それでは、具体的なお部屋の温度設定は何度が良いのでしょうか?
ズバリ28℃です。少し暑いと感じるくらいが体にとって負担が少ない設定温度なのです。
スーツ姿の男性が快適に感じる温度は、20℃位と言われています。
推奨室温の28℃の設定温度とは8℃も差がありますね。
仕事中は仕方がないのかもしれませんが、クールビズなどを取り入れて涼しい格好をするようにしたいものです。
特に女性の方は職場などで寒いと感じられるときはひざ掛け・カーディガン等で冷え具合を調節するといいでしょう。


夏は室温を下げると涼しくなると考えがちですが、最も大切なのは湿度をコントロールすることです。
一般に夏は湿度50〜60%であれば快適に感じるそうです。
温度と湿度の心地よい組み合わせは、「低温・多湿」か「高温・乾燥」だそうです。
夏は温度が多少高くても、乾燥していれば体内の熱を放出しやすいので、体内温度が下がり涼しく感じられます。
エアコンでは除湿運転をすれば室温約2℃下がると言われています。



就寝時の注意

暑くて寝苦しい夜は、入眠−熟睡−目覚めの体温変化に合わせて室温を調節することが大切です。
人間の体温は寝ている間は徐々に下がり、起床前に徐々に上昇します。
入眠時にエアコンを使用して深い眠りに誘導し、起床前に室温を上げてスムーズな目覚めを促せばよいわけです。

入眠時に湿度を下げるのも有効です。
最近のエアコンは高機能なので室温・湿度の自動調節機能がついているものがありますので、最新機種をお持ちの方は利用するといいでしょう。


ない場合はタイマーを利用しましょう。
就寝時に使用し(冷えすぎに注意)、タイマーで起床前2−3時間に切れるようにセットすれば大丈夫。明け方に冷えすぎないよう注意するのが肝心です。風向きは天井に向けるのもポイントです。
直接冷たい風が体にあたるようにすると、体の表面の熱が奪われつづけることになってしまうので、体が疲れてしまいます。
扇風機も良い方法ですが、同じ理由で首をふるように設定してください。


夏バテの改善と予防には上記のエアコンの使い方と併せて、十分な休養と栄養補給を行い、体を休めることが大切です。
ビタミンやタンパク質の不足も夏バテを招くため、食事は色々な食品をバランスよく摂り、ビールやジュースなど冷えを増長する冷たいものは控えて暖かいお茶などを飲むようにすると効果的と思われます。














◆かかりつけ患者さん募集中

 最近の医療は病気の診療だけではなく、病気の予防、早期発見、初期治療に重点が置かれています。
そのためには、「かかりつけ医」として日常的に気軽に診療や健康診断を受けることができる医院を目指すことが大切だと考えます。
当院では「かかりつけ患者」として下記に同意していただける方を募集しています。興味がございましたらスタッフまでお尋ねください。

何をしてくれるの?

かかりつけ患者になるには?

慢性疾患をお持ちで、月に一度は当院に定期的に受診される方のうち、下記の項目に同意していただける方です。
以上を納得され、書面にサインしていただける方を当院のかかりつけ患者として登録させていただきます。

現在のところ、何かあれば当院に受診される方、住民検診などを当院で受ける方はかかりつけ患者の範疇にはいれていません。風邪をひいたら、今回はあそこの診療所、次回は○○病院という方もご遠慮いただいています。

かかりつけ患者になって総合的に管理してほしいと思われた方がいらっしゃいましたらお気軽にスタッフまでお声をおかけ下さい。



◆編集後記

8月号もなんとか月初めに出すことができました。最近は順調です。

今月号は夏バテを特集してみました。

参考になるところはありましたか?

まだまだ暑い日が続きますが、上手にクーラーをつかって夏を乗り切りましょう。