食道・胃 内視鏡
大腸 内視鏡
甲状腺 超音波・CT
喀痰細胞診・ヘリカルCT
肝胆膵 CT・超音波・血液検査(ウィルス検査を含む)
CT・超音波・尿細胞診
乳房 マンモグラフィー
子宮 細胞診・MRI
卵巣 腫瘍マーカー(CA125)・MRI
前立腺 腫瘍マーカー(PSA)・MRI
膀胱 超音波・MRI
全身 CEA、PET
ホームドクター通信
2006年1月 No.6
◆新年のご挨拶

 新年あけましておめでとうございます。
新しい年が始まりました。旧年中は大変お世話になり、ありがとううございました。
今年も引き続き地域のかかりつけ医として、皆様の健康管理に努めていきたいと思います。

 一年の計は元旦にあり、といわれていますが皆様は今年の目標などたてられていますか? 私は今年、ある雑誌の記事を参考に今年したいことを書き出してみました(40項目くらいあがりました)。リストアップした項目は仕事、勉強、趣味、家族、お金、健康の6つに分類してテーマごとに優勢順位をつけました。それを印刷して、毎日見るところに張り出しています。また自分の携帯にメールで毎朝送るようにしました(check*padというwebソフトを使っています。無料です)。目標を書いてみることで漠然と抱いている自分の願望を明確にすることができます。また毎日見ることにより、進捗状況・修正することができるので目標達成の近道になるそうです。皆様もいかがですか? 来年どの程度効果があったのかをお知らせします。


仕事・診療所に関する目標として
 ◆ISO9001の継続(による患者満足度 の向上につとめる)
 ◆職員の満足度を上げる
 ◆かかりつけ医としての機能を充実させる
などをあげてみました。

今考えているのがかかりつけ医としての機能充実についてです。次ページでご紹介します。
皆様のご批判・ご意見をお待ちしております。


◆院内報のテーマについて

 今まで高血圧、創傷治療、メタボリックシンドローム、インフルエンザについて書きました。できるだけわかりやすく書こうと思っていますが、つい専門用語などが入っている場合があるかもしれません。わかりにくい場合はどうぞご遠慮なくここがわかりにくかったとご指摘ください。次回からのテーマで禁煙、不眠症、頭痛、うつ病、がん予防、糖尿病、在宅医療、花粉症などを考えております。こんなことを書いて欲しいというご希望がありましたら、ご意見箱に書いて入れてください。




◆特集:高機能検診・疾病予防

 今年の目標のひとつにあるかかりつけ医機能の充実をあげてみました。
 
 見つかった疾病の管理について、現在病院・専門医との連携はある程度は達成できていると思います。今後は見つかった疾病の管理だけではなく、疾病の予防・早期発見にも取り組んでいこうと思っています。
 当院のかかりつけでありながら、発見されたときはすでに手のつけられない病状であったというのをできるだけ防ぎたいと考えたことが発端です。どうすればいいのか考えていたところ、がんセンターの高機能がん検診の記事を読みました。全身のチェック(検診)は必要であると感じた次第ですので以下にご紹介します。


    PETを使用したがん発見率は5%を超え、なんと通常の検診の50倍もの精度!

 国立がんセンターの高精度がん検診は、がんセンターが開設した「がん予防・検診研究センター」で、平成16年2月から実施されている。

 がん細胞がブドウ糖を大量に消費する性質を利用した「PET(陽電子放射断層撮影)」やエックス線を周囲から照射する「CT(コンピューター断層撮影)」、電磁波エネルギーを使った「MRI(核磁気共鳴診断装置)」、それに内視鏡といった高度な医療技術や手法を組み合わせて肺、胃、大腸など全身の臓器をくまなく調べる。
 
がん予防・検診研究センターの担当者は「たとえば、肺がん検査の場合、市町村では通常、エックス線撮影を使う。ここでは体を輪切りにして撮影するCT検査を行う。これだと、肺の内部にできた微小ながんまで発見できる。子宮がん検査でも通常の細胞診に加え、MRIを使う」と説明する。

 PET検査を組み合わせてほとんどの臓器と組織を検査する総合検診は、女性で22万5750円。男性だと、18万9000円だ。がん予防・検診研究センターによると、昨年1月から今年1月末までの1年間に、40歳以上の3792人を対象に高精度がん検診を実施した。その結果、5.04%に当たる191人からがんを発見できた。
 その主な内訳は、大腸がん、46人▽肺がん、31人▽前立腺がん、24人―だった。

 「高精度がん検診は、発見率が高いだけでない。早期がんの発見にも役に立つ。191人のがんを詳細に調べたところ、早期がんが九割を占めていた。すべてに治療の余地があった」と担当者。たとえば、胃がんの場合、これまで外科による開腹手術が一般的だった。しかし、早期の二センチ程度のサイズのがんで発見できれば、内視鏡を使う粘膜切除で治療でき、患者の負担はぐんと軽くなる。がん予防・検診研究センターの森山紀之センター長は「高い発見率に驚いている。さらに実績を重ね、早期発見と早期治療に効果のある検診技術を開発していく」と話している。


 高機能がん検診の項目





















 厚生労働省も「高精度のがん検診の技術が確立して、国立がんセンターから地方にこの検診技術が波及すれば、がん治療期間が短くなる。そうすれば全国的に医療費が削減できる」と期待する。総長の垣添先生もこの検診で、自分の専門領域でもあった早期腎癌が発見された、という報告もありました。
がんセンターの高精度がん検診は上記表にあげています。

 腫瘍マーカーを含めた血液検査、頚部胸腹部CT、骨盤MRI、胃・大腸内視鏡、マンモグラフィー、喀痰・尿・子宮の細胞診ががんセンターの高精度がん検診にあたります。これに循環器検診(胸部レントゲン、心電図、心臓超音波、運動負荷心電図、脈派検査、血管超音波検査)、脳検診(脳MRI) を加えると今のところ大体の臓器の疾病がサーベイできるのでは、と考えています。

 検診というか予防医療については保険適応が効きませんので、実費ということになると、大体30万円以上かかります。
しかし、厚生労働省も医療費削減のため今後は予防に力を入れるでしょうから、将来的には保険の適応になるかもしれません。


 このようなことを参考に当院のかかりつけ患者さんの疾病予防を考えていきたいと思っています。毎年全部の検査をする、というのは難しいとは思いますが、なるべく費用を抑え漏れのないように考えていくつもりです。またこのような全身検査につき、かかりつけ患者さんにはアンケート形式でご希望をお伺いしようと思っていますので、よろしくお願いします。


 蛇足になりますが、何と言っても疾病の予防に大切なのは生活習慣です。バランスの取れた食事と適度な運動、それにストレスの軽減、禁煙。心身の健康こそ、人が本来持つ免疫力を高め、いろんな疾病を食い止められることは言うまでもありません。



◆かかりつけ患者さん募集中

 最近の医療は病気の診療だけではなく、病気の予防、早期発見、初期治療に重点が置かれています。
そのためには、「かかりつけ医」として日常的に気軽に診療や健康診断を受けることができる医院を目指すことが大切だと考えます。
当院では「かかりつけ患者」として下記に同意していただける方を募集しています。興味がございましたらスタッフまでお尋ねください。

何をしてくれるの? かかりつけ患者になるには?

慢性疾患をお持ちで、月に一度は当院に定期的に受診される方のうち、下記の項目に同意していただける方です。
以上を納得され、書面にサインしていただける方を当院のかかりつけ患者として登録させていただきます。

現在のところ、何かあれば当院に受診される方、住民検診などを当院で受ける方はかかりつけ患者の範疇にはいれていません。風邪をひいたら、今回はあそこの診療所、次回は○○病院という方もご遠慮いただいています。

かかりつけ患者になって総合的に管理してほしいと思われた方がいらっしゃいましたらお気軽にスタッフまでお声をおかけ下さい。



◆編集後記

新しい年はじめての院内報です。

月刊をめざしており、月初めの発行ができるようにします。

ご意見がありましたら、遠慮なくスタッフまでご意見ください。

本年もよろしくお願いします。